久しぶりに田舎に墓参りに行った。
田舎にある故郷
墓があるところはポン吉の両親の故郷であるが現在は住んでいない。
親戚のおじさんやおばさんが住んでいるが、ポン吉のいとこたちはみんな都会に行ってしまった。
ポン吉の家からはどのような交通手段を駆使しても丸1日は移動に費やしてしまうことになる。
ポン吉が幼い頃はその田舎も活気づいていて、夏休みに行くと海も山もたくさんの人でにぎわっていた。
しかし、現在は過疎化が進んでいて小中学校の統廃合が進められているらしい。
夕方にその田舎に住んでいる親戚の家に着いた。
親戚の人たちはえらく歓待してくれて、夜遅くまでいろんな話で盛り上がった。
ポン吉が次の日の午前中に墓参りをしたいと言うと、
親戚のおばさんは、夏の日差しと暑さにバテそうなので、朝は早めに家を出ようと言った。
何時に家を出るのかと確認すると、5時だと言われた。
朝5時に親戚の家から車で5分のところにある墓所に向かって、墓参りを済ませてからみんなで喫茶店でモーニングサービスでも食べようと言うのだ。
そんなに早くから喫茶店が開いているのか疑問だったが、郷に入りては郷に従えだと考えて5時に出発することにした。
墓参り
お盆だったということもあり朝5時だというのに、墓所には墓参りに来ている人が大勢いた。
駐車場はポン吉の車でちょうど満車になったので、朝早く来たのは正解だった。
田舎のお墓はどこも山の中腹にあるので、高齢の親戚が登るのは大変だった。
おまけにポン吉のご先祖様の墓は墓所の中でも見晴らしの良い高台にあったので、なおさらだった。
久しぶりのお墓参りだったので、墓石をきれいにふいて周囲を掃除した。
ポン吉家の墓の周りにもたくさんお墓はあるのだが、かなり多くのお墓がコケにまみれていたり、雑草が生い茂っていたりしていた。
親戚の話によると、お墓を継ぐ人がいなくて、誰も管理する人がいないからだそうだ。
少子化の影響はこんなところにも表れていた。
お盆だったせいもあり、継ぐ人のいるお墓はいつもよりきれいに掃除されており、身寄りがいなくなったお墓は誰も住んでいない空き家のようでそのコントラストは印象的だった。
墓参りの後、まだ6時になっていないにもかかわらず、お店が開いているのには驚かされた。
やはり老人の多い田舎では、都会と3時間くらい生活時間に時差があるように思う。
そのお店で軽い食事とコーヒーを飲んだ。
人口減少で墓の空き家化
ポン吉の近所の老夫婦は近々墓じまいをすると言っていた。
その老夫婦のご先祖様は由緒あるお寺にとても立派な代々のお墓をお持ちだった。
しかし、ご主人に男兄弟はいなくて、お子さんは娘さんたちしかいなくてその娘さんたちにはお子さんがいないらしい。
なので、今あるお墓は自分たち夫婦の後は誰も入ることがないので、自分たちの代で整理しておくそうだ。
いろんな考え方があるけれど、
日本のお墓のシステムは子孫が断絶しないことを前提にできているので、今はちょうどそのシステムの変換期にあるのだと思う。
ポン吉は自分の代で、墓を今住んでいる所の近くに移そうと思っているので、他人事ではない。