専業主夫、ポン吉の徒然なるままに

20年近く主夫をしてきたポン吉の備忘録のようなブログ。

結婚式から姿を消した新郎

お題「最近見た映画」

結婚式の会場から姿を消してしまうというと、映画「卒業」を思い出す人も多いだろう。

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しかし、ポン吉は映画ではなく現実に目の当たりにしたことがある。

酒飲みの集団

その結婚式の新郎とポン吉は学生時代から親しかった。

結婚式自体は新郎新婦のご家族と親しい友人が出席している感じで、堅苦しさはなかった。

新郎は小さい頃からスポーツをしていた。

高校ではインターハイに出場し、大学でも体育会に所属し主将を務めあげた。

だから新郎側の出席者はポン吉以外はほとんどが大学の体育会関係者だった。

ポン吉のテーブルは10人ほどが座れる円卓で、その円卓に所狭しとビールやワインのボトルが用意されていた。

ポン吉のテーブルは全員が新郎の大学時代の同期だった。

かれらはみんな、お酒をこよなく愛する人たちだった。

正確にはお酒に操られていたというべきかもしれない。

とにかくすぐにお酒に飲まれてしまう。そう、すぐに酔っ払いへと変身するのだ。

今では禁止されているだろうが、学生時代にかれらは一升瓶を一気に飲み干すチャレンジをしているのを見たことがある。

というか、その場にいた人間みんなに一升瓶が用意されていたのでポン吉もチャレンジ経験者である。

一升瓶チャレンジと言っても本気で飲み干すのではなく、あくまで余興だった。

ただかれらはとにかく、大酒飲みの集団だった。

披露宴の行われるホテルに来る前に、かれらは「飲む前に飲む」系のドリンクや「ウコン〇〇」系の物を飲んでいた。

ポン吉も専守防衛のため、できることは何でもしておこうと、かれらに追随して飲んでいた。

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新郎新婦の紹介が終わった頃には、かれらは新郎に近づき、お酌をしていた。

新郎は礼儀正しい男だったので、両手でグラスを持って、お酌してくれた人にお辞儀をして、グラスの中のビールやワインを飲み干していた。

新郎側の出席者のほとんどがお酌をしていたので、新郎はかなりの量を飲み干していたと思う。

新婦さんも新郎の友人たちのことはある程度は理解していたので、笑顔で対応していた。

もったいない

しかし、披露宴の終盤になってもポン吉のテーブルにはポン吉以外誰も着席していなかった。

テーブルの料理はほとんど手がつけられていなかったので、タッパーに入れて持って帰れば、ポン吉の家族へのちょっとしたお土産になるのに、もったいない!

やはりポン吉は専業主夫だった。

たださすがに実行する勇気はなかった。

ところが、もったいないと感じていたのはポン吉だけではなかった。

ポン吉のテーブルより上座の席から新郎の先輩が、手つかずの料理が並んでいるポン吉のテーブルにやってきた。

先輩は「もったいないなあ」と言って、折り詰めに料理を詰め始めた。

ポン吉は、しまった!やられた!と思った。

先輩はポン吉に向かって「うちの犬にあげようと思って‥」と話しかけてきた。

ポン吉が愛する家族に食べさせてあげようと思っていたものを、

先輩は犬にあげる。

先輩の犬とポン吉の家族の食生活は同じレベルなのか。

野獣出現

そんなことを考えていると、新婦側の女性たちの「キャーッ!」という声が聞こえてきた。

新郎新婦の席の方に目をやると、新郎が金屏風を投げ飛ばしていた。

新郎はかなり酔っていた。というより泥酔状態だった。

すでに野獣化していた。

周りにいた同期の友人たちも初めは、笑って見ていた。

しかし、野獣となった新郎の傍若無人な暴れっぷりに、ついに新婦が涙を流し始めた。

新婦の友人たちも新婦を囲んで慰めていた。

野獣はすでに上半身は裸だった。

同期の連中が落ち着かせようとするがうまくいかない。

新郎が所属していた体育会は格闘系の運動部だった。

しかも同期の中で、一番強く体も大きかった。

おまけに服を着ていない裸の人間を取り押えるのは、つかみどころがないのですごく難しい。

野獣退治

同期の連中により何とか野獣の動きを制することはできたが、そのまま披露宴会場にいさせるのは困難と判断した。

しかたなく野獣は披露宴会場から退席させられることになった。

披露宴の最後は新郎の姿はなく、新婦の涙が印象的だった。

その夜は新郎新婦が同じ部屋に泊まることはなかった。

新郎が野獣から人間に戻るまで、同期の連中が朝まで一緒にいた。

朝になって野獣は人間に戻ったが、今度は1人でうまく歩けないのでみんなが付き添って新婦と合流して成田空港に向かった。

成田空港では新郎に車いすを用意してもらった。

昨日は泣いていた新婦だったが、今日はすっかり元気だった。

みんなが見送る中、車いすに乗せられた新郎と新婦は仲良く新婚旅行へと旅立った。

結局

新郎によると、披露宴の途中から飛行機が到着するころまで、全く記憶が消えているらしい。

新婚生活は大丈夫だろうかと心配していたが、1年ぐらいしたら赤ちゃんが生まれたので、幸せに暮らしているのだろう。

しかも新郎の記憶が正しければ、ハネムーンベビーだそうだ。

結婚式で野獣と化し姿を消した新郎と美しい新婦がハネムーンで赤ちゃんを授かる。

やはり、愛の力は凄い!

まさしく「美女と野獣」のリアル版だ。

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